料理写真の加工はどこまでOK?実物と違う写真の注意点|Googleマップ・食べログ・SNSのルールと写真の権利

料理写真は、Googleマップでもグルメサイトでも、お客様がお店を選ぶ決め手になります。少しでもおいしそうに見せたくて、明るさを上げたり、色を鮮やかにしたり、加工アプリを使ったりするお店も多いでしょう。

ただ、加工しすぎて実物と違う写真になると、来店したお客様をがっかりさせるだけでなく、法律やサービスのルールに関わることがあります。また、お客様が撮ってくれた写真をお店の宣伝に使うときにも、守るべきルールがあります。この記事では、料理写真の加工と掲載について、消費者庁・Google・食べログなどの公式情報をもとに整理します。

写真も「表示」の一部として判断される

消費者庁は「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について」で、メニューや料理の表示が、実際よりも著しく良いものだと誤解させる表示(優良誤認表示)に当たるかどうかの考え方を示しています。ポイントは次のとおりです。

  • 写真を含めた全体で判断する:料理名だけでなく、そのほかの文言や写真など、メニュー全体からお客様が受ける印象を基準に判断する
  • うっかりでも対象になる:不当な表示をした人の故意や過失は問わない
  • 通常の誇張は問題にならない:広告に通常含まれる程度の誇張があっても、お客様の適切な選択を妨げるとはいえないとしている。問題になるのは「著しく」良いと示す表示
  • 店内のメニューも対象:店内・店頭のメニューや陳列物、説明も表示に当たる

この資料では、料理の写真と料理名を組み合わせて、実際とは異なる食材を使っていたことが問題になった事例も紹介されています。写真は「雰囲気を伝えるもの」であると同時に、お店がお客様に示す「表示」の一部でもあるということです。

料理写真に関わるルールを3つに整理した図。景品表示法では写真を含めたメニュー全体の印象で判断されること、Googleマップやグルメサイト、SNSにはそれぞれ加工や実物と違う写真についてのルールがあること、写真には撮った人の著作権があることを並べている

Googleマップの写真のルール

Googleビジネスプロフィール(Googleマップに表示されるお店の情報)の写真について、Googleは次のように案内しています。

  • 大幅な加工や過度のフィルタの使用は避ける
  • 投稿する画像が法律や規制に合っていることの責任は、投稿した人(お店)にある

Googleマップに写真を投稿するときのヒントでは、さらに具体的に、スクリーンショット、ストックフォト(素材写真)、GIF、コラージュ、過度に編集または加工された写真、他人が作成した画像は使わないこと、枠線やテキスト、コラージュなどの要素を追加しないことを挙げています。

文字入りの宣伝画像や、素材サイトの料理写真は、Googleマップの写真には向いていません。お知らせやキャンペーンを伝えたいときは、写真に文字を入れるのではなく、投稿機能の文章で伝えましょう。

お客様の写真がカバーになることもある

Googleのヘルプでは、カバー写真として、お店が設定した写真ではなく、お客様が投稿した写真が選ばれることがあるとしています。お店が加工した写真と、お客様が撮った実際の料理の写真が並んで見られるということです。見比べたときに差が大きいと、お客様の信頼を損ねかねません。メイン写真の設定は第一印象が変わる!食べログ写真の選び方と撮り方で解説しています。

グルメサイトの写真のルール

食べログ

食べログの店舗会員ヘルプでは、店舗ページに登録する写真として、お店で実際に提供されている内容と異なる写真はお断りしているとしています。また、イラスト・合成写真・文字入りのキャンペーン画像などの加工写真に比べ、料理や店内の様子がはっきりわかる写真のほうがユーザーに好まれると案内しています。食べログに載せる写真の選び方は第一印象が変わる!食べログ写真の選び方と撮り方も参考になります。

ホットペッパーグルメ

ホットペッパーグルメの利用約款では、店舗が入力する情報について、虚偽または誇張した情報、事実に反する情報を入力しないことを定めています。

どのサービスも共通して、「実際に提供しているものと違う写真」を載せないことを求めています。

補正と「実物と違う」の線引きの考え方

では、どこまでの加工なら大丈夫なのでしょうか。消費者庁の資料にも、各サービスのルールにも、「明るさは何%まで」といった具体的な基準はありません。判断の手がかりになるのは、「その写真を見て来たお客様が、実物を見て違うと感じるかどうか」です。

料理写真の加工で、実物に近づける補正と、実物と違って見える加工を比べた図。明るさや色味を実際の見た目に近づける補正、傾きの修正、トリミングは実物を伝えるための調整、量を増やして見せる合成、別の料理や素材写真との差し替え、食材の色を変えるほどの加工は実物と違って見える加工として示している

実物に近づけるための補正

  • 暗い店内で撮った写真の明るさを、実際の見た目に近づける
  • 照明で黄色っぽくなった色味を、自然な色に戻す
  • 傾きを直す、余計な部分を切り取る(トリミング)

実物と違って見える加工

  • 料理の量や具材を、合成で多く見せる
  • 別の料理の写真や、素材サイトの写真に差し替える
  • 食材の色を変えるほどの加工をする(焼き色、霜降りの見え方など)
  • 今は出していないメニューや、盛り付けが違う写真をそのまま使い続ける

特に、食材の種類や産地、量に関わる部分は、写真と実物が違うとトラブルになりやすいところです。季節でメニューの中身が変わったら、写真も入れ替えましょう。撮り方を工夫すれば、加工に頼らなくてもおいしそうに撮れます。撮り方のコツはMEO・SNS用の写真の撮り方|スマホだけで映える店舗撮影のコツで紹介しています。

お客様の写真・他人の写真を使うとき

写真には撮った人の権利がある

文化庁の著作権の資料では、写真は著作物の例として挙げられており、スマートフォンで撮った写真も著作物になりうると説明しています。著作物を創作した人が著作者になるため、お客様が撮った写真の著作者はお客様です。

また文化庁は、原則として他人の作品をインターネットに上げるには権利者の許可が必要で、SNSへの投稿も「一般への公開」に当たるとしています。食べログの店舗ページ広告表現ガイドラインでも、自分で撮影しておらず、撮影者の許可も得ていない画像は、著作権侵害に当たるおそれがあるとしています。

お客様の写真を使いたいとき

  • 口コミやSNSに投稿された写真を、お店のホームページやグルメサイト、チラシに使うときは、投稿した本人に許可をもらう
  • Instagramのヘルプでは、他人の投稿を使う前に、著作者から書面で許可を得ることを推奨している。名前(クレジット)を書いても、許可がなければ著作権の侵害になりうるとしている
  • Instagramの「再投稿」機能が使えるのは、元の投稿者が再投稿を許可している場合だけ

カメラマンに頼んだ写真

文化庁の資料によると、撮影を外部に頼んだ場合でも、料金を払ったかどうかにかかわらず、実際に撮影した側(受注者)が著作者になります。撮ってもらった写真をホームページ、グルメサイト、SNS、チラシなど、どこにどれくらいの期間使えるかを、依頼するときに決めておきましょう。プロへの依頼の考え方は店舗写真はプロに頼むか自分で撮るかで解説しています。

写真を載せる前のチェックリスト

  • 今、実際に出している料理・盛り付けと同じか
  • 明るさや色は、実物に近づける範囲の補正か
  • 量や食材を、実物より多く・良く見せていないか
  • 文字やフレーム、コラージュを入れていないか(Googleマップの場合)
  • 素材サイトの写真や、他店・他人の写真を使っていないか
  • お客様やカメラマンの写真なら、使う許可を取っているか
  • 写真に写ったほかのお客様の顔が分かる状態になっていないか

写真の枚数や種類のそろえ方はMEO対策の写真最適化で解説しています。

まとめ:見栄えより「来た人ががっかりしない写真」

料理写真の補正そのものが禁止されているわけではありません。大切なのは、写真を見て来店したお客様が、実物を見てがっかりしないことです。

  • 景品表示法では、写真を含めたメニュー全体の印象で判断され、うっかりでも対象になる
  • Googleは大幅な加工や過度のフィルタ、文字入り画像、素材写真を避けるよう求めている
  • 食べログは、実際に提供している内容と異なる写真を受け付けていない
  • 明るさや色を実物に近づける補正にとどめ、量や食材を良く見せる加工はしない
  • お客様やカメラマンの写真は、撮った人に許可をもらってから使う

本記事は、消費者庁、Google、食べログ、ホットペッパーグルメ、文化庁、Instagramの公式情報を、2026年10月25日時点で確認した範囲で整理したものです。内容は変更される場合があります。個別の写真や表示が法律に当たるかどうかは、消費者庁の資料や専門家にご確認ください。本記事は法的な判断を示すものではありません。

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出典

いずれも2026年10月25日に確認。

投稿者プロフィール

matokaスタッフ
matokaスタッフ
飲食店専門のWEB集客支援を行う、matoka株式会社(東京都品川区西五反田)の編集チームです。

普段の仕事は、Googleビジネスプロフィールの運用と口コミ対応(MEO対策)、食べログ・ホットペッパーグルメなどグルメサイトの運用代行、SNS運用とホームページ制作、訪日外国人向けの多言語対応、AIを使ったMEO支援(droptip)、そして成果報酬型のインフルエンサーPR「clues restaurant」の運営です。

このブログには、その現場で実際に手を動かして分かったことを書いています。AI検索(ChatGPTなど)に自分の店がどう出るかの確かめ方、口コミ返信やGoogleマップ投稿の時短、グルメサイトとMEOの使い分け、多言語メニュー、求人票、決済まわりのリスクまで、テーマはすべて店舗からの相談が出発点です。

編集方針は2つあります。営業の合間にスマホで読んでも、その日のうちに1つ試せる形で書くこと。そして成果を保証せず、うまくいかない条件や向かない店舗も併せて書くことです。

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