Googleマップの星評価が上がらない理由|平均点の仕組みと店舗ができる打ち手

接客も料理も手を抜いていないのに、Googleマップの★が3点台から動かない。良い評価をもらった実感はあるのに、数字を見ると先月と同じ——。多くの飲食店が同じところで止まっています。

評価が動かない理由は、たいてい「店の質」ではありません。平均という数字の性質と、依頼の有無、そして依頼の仕方で説明がつきます。しかも、良かれと思ってやっている依頼の一部は、Googleが明確に禁止している行為で、プロフィールが制限される可能性があります。

この記事では、Googleマップの星評価が上がらない理由を4つに切り分け、公式ポリシーの範囲でできる打ち手を整理します。食べログの点数は別の仕組みなので、ここではGoogleマップに絞ります。

理由1|平均は、母数が増えるほど動かなくなる

最初に、数字の性質を押さえます。星評価は平均値なので、すでにたまっているクチコミの数が多いほど、新しい1件が全体に与える影響は小さくなります。

計算例で確認します。以下は算数上の例であり、特定の店舗の実績ではありません。

現状 星5を1件もらうと 星1を1件もらうと
10件・平均3.5 約3.64(+0.14) 約3.27(−0.23)
50件・平均3.5 約3.53(+0.03) 約3.45(−0.05)
200件・平均3.5 約3.51(+0.01) 約3.49(−0.01)

ここから2つのことが言えます。

  • クチコミが少ない店ほど、1件の低評価で大きく下がる。10件しかない状態で星1が1件つけば、平均は目に見えて落ちます
  • クチコミが多い店ほど、良い評価を1件ずつ足しても数字はほとんど動かない。変化を実感するには件数が要ります

つまり、母数が少ない店の課題は「低評価の影響を薄めるだけの件数を持っていないこと」であり、母数が多い店の課題は「短期で平均を動かそうとしていること」です。どちらも、やることは同じ——正しい方法で件数を積むことです。

Googleマップの星評価が上がらない4つの理由と、それぞれの打ち手を対応させた図解。平均の性質・依頼していない・依頼方法がポリシー違反・削除に労力を使っているの4系統に分けている

理由2|そもそも依頼していない

「頼むのは図々しい」と感じて、何も言っていないケースは非常に多いです。しかし、クチコミの依頼そのものは禁止されていません。公式ヘルプには、次のように書かれています。

Google リンクにアクセスするか、QR コードをスキャンするようユーザーに依頼できます

出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「クチコミを増やすためのヒント」

依頼できるのは事実です。問題は「どう頼むか」だけです。

クチコミ用のリンクとQRコードは、管理画面から取得できます。手順は、ビジネスプロフィールで「クチコミを読む」→「クチコミを増やす」を開き、リンクはコピーアイコンから、QRコードは右クリックで画像として保存します。

公式ヘルプでは、活用先として「領収書に含める」「感謝メールに含める」「チャットの最後に追加する」「店舗に印刷して掲示する」が挙げられています。

依頼の導線をどう設計するかは飲食店の口コミが増えない理由は「導線」に、店内での具体的な見せ方は店内ポップで口コミを自然に誘導する方法とデザイン例にまとめています。声をかけること自体に抵抗がある場合はお客様にクチコミをお願いしづらい…その解決法とは?を先に読んでください。

理由3|依頼の方法がポリシー違反になっている

ここが本記事で最も重要な部分です。件数を増やそうとした結果、禁止行為に入ってしまう店が少なくありません。

「クチコミを書いてくれたらドリンク1杯サービス」は禁止

クチコミの投稿、変更、否定的なクチコミの削除と引き換えに、無料または割引価格で商品やサービスを提供する

出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「クチコミを増やすためのヒント」

これは虚偽のエンゲージメントとみなされます。別の公式ページでは「固く禁じられています」と表現され、違反するとビジネスプロフィールが制限される可能性があると明記されています。クチコミが増える前に、プロフィールごと使えなくなるリスクを負う施策です。

スタッフへの「1人◯件」も禁止

Googleの投稿ポリシーでは、販売者側の行為として次が禁止されています。

  • 「直接的な金銭または現物が対価として支払われたクチコミまたは評価」
  • 「1 人のユーザーによって、またはそのユーザーの依頼により、複数のアカウントから投稿されたコンテンツ」
  • スタッフに「一定数のクチコミを募るよう要求すること」
  • スタッフに「具体的なコンテンツを含むクチコミを募るよう要求すること」
  • 「競合他社のお店やビジネスについて、その企業や商品の評判を傷つけるコンテンツを投稿する行為」

出典:Google マップ ユーザー投稿コンテンツ ポリシー「禁止および制限されているコンテンツ」

「今月は1人5件集めよう」という号令は、この規定に触れます。あわせて、雇用関係や契約関係にある人が書いたクチコミは利害の対立として削除対象になるとされています。家族や取引先に頼んで書いてもらう行為も、この範囲に入ります。

整理すると、こうなります。

やり方 可否
会計時に「よければ感想をお願いします」と声をかける 問題ない
レシートやPOPにクチコミ用QRを印刷する 問題ない(公式が活用先として例示)
書いてくれた人にサービス・割引を提供する 禁止
スタッフに件数ノルマを課す 禁止
身内・取引先に書いてもらう 削除対象(利害の対立)

理由4|低評価を「消す」ほうに労力を使っている

星1が1件ついたとき、まず考えるのは削除でしょう。しかし、削除の対象は限定されています。

内容に不満がある、気に入らないという理由だけで、クチコミを報告することはしないでください

否定的なクチコミは改善できる側面を示している場合があり、必ずしもサービスの質の低さを示しているとは限りません

出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィール上の不適切なクチコミを報告する」

削除されるのはポリシーに違反しているクチコミだけです。事実と違う、厳しすぎる、といった理由では通りません。

ポリシー違反(スパム、冒とく的表現など)に該当する場合の報告手順は次のとおりです。

  1. ビジネスプロフィールにアクセスする
  2. 「クチコミを読む」を選ぶ
  3. 対象のクチコミの「報告」を選ぶ
  4. 報告理由を選ぶ
  5. 「報告を送信」を選ぶ

審査の結果が「審査完了 - ポリシー違反なし」だった場合について、公式ヘルプは「この決定に不服の場合は、1回限りの再審査請求を送信できます」と案内しています。再審査請求は1回限りなので、内容を整えてから出してください。審査に要する日数は公式に記載がないため、この記事では推測しません。

削除が通らない低評価に対してできるのは、返信です。公式ヘルプは、返信について「丁寧かつプロフェッショナル」で「簡潔」であることを推奨し、否定的なクチコミには「誠実に対応」して問題の理由を調査し「速やかに」返信することが効果的だと説明しています。なお、すべてのクチコミに返礼する必要はないとも書かれています。

返信の具体的な文面は飲食店のクチコミ返信の例文集|シーン別テンプレ10選と星1・クレーム対応フレーズにまとめています。

では何をするか|打ち手の優先順位

ここまでを踏まえた優先順位です。

  1. 禁止行為をやめる:見返りの提供、スタッフのノルマ、身内への依頼。心当たりがあれば即座に止める。ここは効果ではなくリスクの話なので最優先
  2. 依頼の導線を作る:クチコミ用リンクとQRを取得し、レシート・POP・お礼メールなど、公式が例示している場所に置く
  3. 低評価の中身を読む:同じ指摘が繰り返されていないかを確認する。件数が多くて読み切れない場合は生成AIで口コミを分析する具体手順が使えます
  4. 返信する:低評価には誠実に、速やかに。返信は投稿者だけでなく、後から読む見込み客にも見られています
  5. ポリシー違反のものだけ報告する:該当しないものに労力を割かない

そして、数字については期待値を正しく持ってください。平均評価がいつ、どれだけ動くかを約束できる方法は存在しません。できるのは、正しいやり方で件数を積み、下がる要因を減らすことだけです。

なお、食べログの点数はGoogleマップの平均評価とは別の仕組みで算出されます。混同すると打ち手を間違えるため、食べログ側は食べログの点数を上げる方法|低評価の原因と飲食店ができる対策を参照してください。

よくある質問

Q. クチコミを書いてくれた人にドリンクをサービスするのは本当にダメですか。
はい。クチコミと引き換えに無料または割引価格で商品やサービスを提供することは、虚偽のエンゲージメントとして固く禁じられており、プロフィールが制限される可能性があると公式に明記されています。

Q. 「クチコミお願いします」と声をかけるのは問題ありませんか。
問題ありません。公式ヘルプでも、リンクにアクセスするかQRコードをスキャンするよう依頼できると案内されています。見返りを付けないことが条件です。

Q. 明らかに事実と違う低評価は削除できますか。
ポリシー違反に該当すれば報告できますが、「事実と違う」というだけでは削除対象になりません。削除されない場合は返信で事実関係を丁寧に説明するのが現実的な対応です。

Q. 星1が1件ついただけで平均が大きく下がりました。
クチコミの母数が少ないほど1件の影響は大きくなります。数字の性質であり、店の質の評価が急変したわけではありません。件数を積むことで影響は薄まります。

Q. 何件くらい集めれば平均は上がりますか。
現在の件数と平均、これから入る評価の内訳で変わるため、一般的な目安を示すことはできません。上の計算例で、自店の件数に近い行を目安にしてください。

まとめ

  • 平均は母数が増えるほど動きにくくなる。件数が少ない店ほど低評価1件の影響が大きい
  • クチコミの依頼自体は禁止されていない。リンクとQRは管理画面から取得できる
  • 見返りの提供・スタッフのノルマ・身内への依頼は禁止行為。プロフィール制限のリスクがある
  • 削除できるのはポリシー違反のクチコミだけ。「気に入らない」では通らない
  • 再審査請求は1回限り
  • 削除が通らない低評価には、誠実で簡潔な返信で対応する
  • 平均評価がいつどれだけ上がるかを約束できる方法はない

評価は、集めにいく数字ではなく、積み上がる数字です。禁止行為を外して導線を整えることが、遠回りに見えていちばん確実です。

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本記事の内容は、Google ビジネス プロフィール ヘルプおよび Google マップのユーザー投稿コンテンツ ポリシーの記載(2026年8月時点)にもとづいています。ポリシーは変更される場合があるため、実施前に最新の公式情報をご確認ください。記事中の計算例は算術上の例示であり、特定の店舗の実績ではありません。

投稿者プロフィール

matokaスタッフ
matokaスタッフ
飲食店専門のWEB集客支援を行う、matoka株式会社(東京都品川区西五反田)の編集チームです。

普段の仕事は、Googleビジネスプロフィールの運用と口コミ対応(MEO対策)、食べログ・ホットペッパーグルメなどグルメサイトの運用代行、SNS運用とホームページ制作、訪日外国人向けの多言語対応、AIを使ったMEO支援(droptip)、そして成果報酬型のインフルエンサーPR「clues restaurant」の運営です。

このブログには、その現場で実際に手を動かして分かったことを書いています。AI検索(ChatGPTなど)に自分の店がどう出るかの確かめ方、口コミ返信やGoogleマップ投稿の時短、グルメサイトとMEOの使い分け、多言語メニュー、求人票、決済まわりのリスクまで、テーマはすべて店舗からの相談が出発点です。

編集方針は2つあります。営業の合間にスマホで読んでも、その日のうちに1つ試せる形で書くこと。そして成果を保証せず、うまくいかない条件や向かない店舗も併せて書くことです。

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